イザナギとイザナミ

昔、日本を作ったイザナギとイザナミという神様がおりました。
しかし、イザナミは火の神を生むときに焼け死んでしまいました。
悲しみに暮れたイザナギは黄泉の国へイザナミを迎えに行きました。
イザナミは扉の向こうから、黄泉の国の神様に頼んでみるが、決して中をのぞかないでほ
しいと言いました。
イザナギはしばらく待ち続けましたが、イザナミはでてきませんでした。
しびれを切らしたイザナギは約束を破り、扉を開けました。
そこにいたのは醜い姿となったイザナミでした。
イザナギは思わず逃げ出し、姿を見られたイザナミは怒ってイザナギを追いかけます。
無我夢中で逃げたイザナギは、黄泉の国の入り口を大きな岩で塞ぎました。
岩の向こうから「愛する夫よ、私にこんな仕打ちをするのならば、私はあなたの国の人を
毎日1000人殺そう」とイザナミが言いました。
それに対してイザナギは「愛する妻よ、それなら私は、毎日1500人の人が生まれるように
しよう」と返しました。
このようにして、日本では、人間の生と死が始まったのです。

紹介:中原孝

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